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持続可能な介護保険制度の考え方

川崎発! 逆・介護保険の挑戦

著者名 そえだ勝 著
判型 四六判並製
頁数 224
定価 1,870円
(本体1,700円+税)
ISBN 9784496056178
第1刷 2022年09月30日
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→この本の内容

川崎市市議会議員選挙無所属トップ当選、介護事業に携わり政治家としての経験も積んだ著者が、介護制度利用の現状を語り、また理想の介護制度について持論を紹介する本。海外の介護保険制度の実態、日本各自治体で注目される独自の介護制度も紹介しながら、背景となる法改正の行方や統計数字から浮かび上がる傾向、元介護職員だから分る現場の対応実態・キャパシティも考察し、実現可能・持続可能な「これからの介護制度」について論じる。特に著者の持論の核である「逆介護制度」について詳述し、国の介護制度を大きく動かす大胆な提言を試みる。

→この本の目次

第1章 川崎発! 自立支援型介護 逆・介護保険の挑戦【理論編】
1 深夜のオムツ交換ヘルパー時代に見た、介護現場の悲哀
2 自立を支援すると現場は疲弊する!? 介護保険制度の矛盾
3 松下政経塾時代で知った、松下幸之助の幸福感
4 松下政経塾時代に経験した、寝たきりオムツ内排泄体験
5 介護保険には、サービス受給者である「高齢者にも義務」がある!?
6 やっと生まれた「逆介護保険」とは?
7 介護プロセスの評価と介護成果の評価との違い
8 ADL(日常生活動作)とIADL(手段的日常生活動作)をどう評価するか
9 ADLの維持改善だけでなく、IADL、さらに、介護度の維持改善の評価を

第2章 川崎発! 逆介護保険【実践編】
1 逆介護保険は、わずか16事業者しか参加しない大失敗政策としてスタート
2 自立支援介護が認めれれるまで(1) 「品川区版」逆介護保険
3 自立支援介護が認められるまで(2) 「岡山市版」逆介護保険
4 自立支援介護が認められるまで(3) 「川崎市版」逆介護保険
5 川崎の逆介護保険参加者の4割のADL改善と一人当たり4.9万円の財政抑制効果
6 要介護度改善率は、全国平均の約2倍
7 500億円以上の財源ねん出の可能性
8 高齢者本人と家族・介護現場・介護財政、三方良しが見えてきた
9 見えてきた、逆介護保険のこれからの課題
10 アクティブシニアを増やす必要性

第3章 介護保険制度の変遷と我が国の高齢者を取り巻く状況
1 介護保険制度の変遷(1) 制度成立以前から制度初期
2 介護保険制度の変遷(2) 2000年以降の制度改正状況
3 増え続ける介護保険利用者数・介護保険財政、高齢者医療費の現状と見込み
4 我が国の高齢者を取り巻く状況
5 高齢者虐待も増加傾向
6 高齢化と同時に増え続ける認知症高齢者
7 各国の介護制度との比較(1) 日本がモデルとしたドイツの介護保険制度
8 各国の介護制度との比較(2) 日本をモデルとした韓国の介護保険制度
9 各国の介護制度との比較(3) これから介護保険制度を導入する中国の現状

第4章 高齢社会だからこそ、シニアが活躍するとき
1 高齢者の保有資金の現状
2 高齢者数は3600万人(1人月1000円さらに使えば、年間経済効果4300億円)
3 「散歩のススメ」と「子供見守り隊」結成を
4 老々介護の社会化を
5 元気なシニアの力を企業にも活用
6 介護周辺業務は高齢者に
7 地域包括ケアが真に目指すべきもの
8 10年後は、介護保険外サービス併用が「不可欠」になる

第5章 介護保険制度はこう変える
1 エビデンスに基づく介護確立のため誕生した「LIFE」とは?
2 バイタリティ・インデックスから、メンタル指標も作るべき
3 データ蓄積とAI活用で、より効果的な重度化防止のサービスを
4 外国人介護人材は増やしていくべき
5 医療行為について、訪問介護員と医療関係者との報酬差を縮小せよ
6 全国一律の規制を取り払い、「地域や業種による、人員配置基準の違い」があっていい
7 現物支給だけでなく、「介護保険現金支給特区」という選択肢
8 今こそ、要介護度改善へのインセンティブ導入を

→著者の情報

川崎市議会議員(宮前区選出) 行政書士 介護福祉士 公共政策学修士。
専修大学商学部 明治大学公共政策大学院 松下政経塾。学生時代は、アジア・アフリカ・中東など20か国以上を単身放浪。内戦や動乱により貧困や飢餓に苦しむ人々と接する中、福祉分野に興味が芽生え、同時期に曾祖母の介護を経験し、より関心が高まる。元横浜市長 中田宏氏より「介護保険の政策調査の秘書に」と誘われ事務所に入所。その後、セントケア株式会社にて深夜訪問介護員として勤務、一晩で40軒以上回り、延べ2万人のオムツ交換。介護保険制度の不備で、現場が報われないことを実感し、自らが政治家になり制度を変えることを決意。ヘルパーのかたわら自費夜学で公共政策大学院にて介護保険政策について研究。松下政経塾にて、介護事業者への経営アドバイザーと政治家への介護政策指南。2011年に川崎市議会議員に初当選し現在3期目。健康福祉委員や文教委員を歴任。逆・介護保険制度を提案し実現。同制度について、行政や大学、介護現場等で講演活動も多数実施。また、議員活動のかたわら、行政書士兼会社経営者として介護事業者へのコンサルタント事業も行っている。

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