1990年代末以降、中小企業を取り巻く経済・経営環境の変化はめまぐるしい。そのなかで自社単独よりも、中小企業は互いにネットワークを形成することをつうじて、存立維持強化を図っていく動きがある。本書はこうした最近において生成された中小企業ネットワークを対象に、いかなるネットワークが形成・展開しているかを、いくつかのケース・スタディをつうじて、詳述し、中小企業ネットワーク形成の現代的意義を探る。
第1章 企業のネットワーク組織とその特質 第2章 ものづくり中小企業によるネットワーキングの目的・成果・進化─アドック神戸のケース─ 第3章 中小企業のネットワーク組織における企業発展と学びのシステム─京都試作ネットのケース─ 第4章 地場産業産地でのネットワーク組織の意義と限界─磨き屋シンジケートのケース─ 第5章 地場産業における中小企業の産学官連携─仏壇塾と新融合イン滋賀研究会のケース─ 第6章 産学官連携によるイノベーションと人材育成─オランダにおけるRDM Campusのケース─ 第7章 農商工連携による価値創造─北海道十勝地域の小麦ネットワーク組織のケース─ 第8章 中小企業ネットワーク組織による社会的価値の創出─ネクストステージ大阪LLPのケース─ 第9章 ソーシャル・ビジネスにおけるヒューマン・ネットワーク─買物弱者支援事業を行う企業のケース─ 第10章 中小企業のネットワーク組織の実態 第11章 ネットワーク組織の理論
●関 智宏 神戸商科大学(現兵庫県立大学)を飛び級で中途退学した後、神戸商科大学経営学研究科博士後期課程を単位取得退学。阪南大学専任講師、インペリアルカレッジロンドンビジネススクール客員研究員、サシン日本センター訪問研究員、阪南大学経営情報学部准教授を経て、現在、同志社大学商学部商学科准教授。 ●中山 健 現在、千葉商科大学商経学部・大学院商学研究科教授・博士(学術)。慶應義塾大学経済学部卒業。筑波大学大学院経営政策科学研究科修士課程修了。桜美林大学大学院国際学研究科博士課程修了。独立行政法人中小企業基盤整備機構、他を経て現職。著書に『中小企業のネットワーク戦略』同友館、2001
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