戦後の日本の産業界は、デミング賞をベースにした品質改善と、自動化を中心に生産改革を進めて、「ものづくり大国」を自負しながら、世界をリードするレベルにまで至った。トヨタ生産方式、リーン生産方式、セル方式など世界の模範として、今でも注目を浴びている。しかし、この生産改革は、すべて製造に関するリードタイムの改善である。フォードが起こした第二次産業革命の改善版であり、革命的な変化にまでには至っていない。ドイツが唱えるインダストリー4が実現すれば、真に製造の革命であり、産業革命と言えるのであろう。つまりデジタル技術に進化した電子産業界の競争とは、商品を市場に出すまでのリードタイム、つまりTime to Market の短縮が勝負であり、設計のリードタイムも加算して、開発設計から製造、物流も含めて、市場への投入までのリードタイムを、いかに縮めるかである。そうしたことから、ホワイトカラーの生産性をあげるために必要なことをまとめた。