今日必要とされるのは、問題型中小企業論も積極的中小企業論も部分理論であることを認め、2つを統合することである。すなわち、中小企業は固有の発展性を内在させているが、その発現を妨げる固有の問題性も課せられており、中小企業は発展性と問題性の統一物である――こういう新たな中小企業論の構築である。発展性も問題性も中小企業の本質として同時に視野に入れるから、これを複眼的中小企業論と呼びたい。2012年8月発行書籍の改訂版。
第I部 複眼的中小企業論 第1章 複眼的中小企業論の必要性と課題 第2章 中小企業の発展性 第3章 中小企業の問題性 第4章 中小企業は発展性と問題性の統一物 第II部 戦後中小企業発展史・問題史 第1章 戦後復興期の中小企業(1945〜55年) 第2章 高度成長期の中小企業(1955〜73年) 第3章 減速経済期の中小企業(1974〜90年) 第4章 長期停滞期の中小企業(1991年〜)
1944年生まれ。1967年、慶應義塾大学経済学部卒。1969年、東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。1970年、中小企業事業団入団。豊橋創造大学、専修大学教授を経て、現在、嘉悦大学経営経済学部教授、同大学院ビジネス創造研究科長。
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