「為せば成る 為せば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」 これは江戸時代の名君として知られる“上杉鷹山”の言葉である。 上杉鷹山を扱った小説や伝記は多くあるものの、彼の藩政改革について、イノベーション経営や企業倫理といった現代経営の視点から紹介、解説した書籍はこれまで非常に少ないのが現状であろう。働き方改革が叫ばれる今こそ、組織と人間の管理術の要諦にヒントを与える上杉鷹山の思想に触れる意義がある。 本書は上杉鷹山のさまざまな功績について、財政改革、産業改革、組織改革など、イノベーション経営の点から解説し、現代の企業経営への影響、共通点、示唆なども含めて紹介する。
【プロローグ】イノベーション経営に取り組んだ上杉鷹山 【第1章】 鷹山の生い立ち 【第2章】 イノベーションを推進する鷹山のリーダーシップ 【第3章】 鷹山による組織変革のマネジメント 【第4章】 鷹山が率いたガバナンス改革と財政再建 【第5章】 鷹山と農村改革、産業開発、新規事業 【第6章】 鷹山と地域開発、社会貢献 【第7章】 鷹山と教育改革、人材育成 【エピローグ】イノベーション経営の実現に向けて
●田中宏司 一般社団法人経営倫理実践研究センター理事・主席研究員。東京交通短期大学名誉教授(元学長)。1959年中央大学第2法学部・1968年同第2経済学部卒業。1954〜1990年日本銀行、1970年ミシガン州立大学(日銀派遣)、ケミカル信託銀行を経て、2002〜2006年立教大学大学院教授、2008〜2013年東京交通短期大学学長・教授。1996〜2010年高千穂大学・早稲田大学・関東学院大学兼任講師を歴任。主な著書に『コンプライアンス経営』(生産性出版)など。 ●水尾順一 駿河大大学経済経営学部・大学院総合政策研究科教授、博士(経営学:専修大学)。1947年生まれ。神戸商科大学(現・兵庫県立大学)卒業、資生堂を経て、1999年駿河台大学へ奉職。現在にいたる。専門はCSR、経営倫理論など。東京工業大学大学院理工学研究科・東洋大学経営学部兼任講師、アデランス社外取締役、西武ホールディングス企業倫理委員会社外委員。主な著書に『CSRで経営力を高める』(東洋経済新報社)、『セルフ・ガバナンスの経営倫理』(千倉書房)など。
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