三越は2023年に創業350周年を迎えた。元禄時代の1673年(延宝元年)に三井高利が江戸に進出、「店前売り、現金掛値なし」という画期的販売方法を生み出した。以来、現在に至るまで、営業面・制度面など、さまざまに革新的取り組みを行い、折々の経営者と社員たちが、その役割を果たしてきた。明治期の「デパートメントストア宣言」など、経営史に名を残す施策にも改めてスポットを当て、百貨店業界のリーダー企業の輪郭と内容を書き記すものである。
第1章 三越の顧客営業戦略(鈴木一正) 第2章 三越の店舗戦略(宮副謙司) 第3章 三越の地方百貨店提携戦略(鈴木文彦) 第4章 三越の海外店舗戦略(内海里香) 第5章 三越の広告宣伝戦略(田沼和俊) 第6章 戦前期の三越による日本橋本店の食堂展開(岡野純司) 第7章 三越の百貨店化に向けた三井家の戦略についての考察(岩橋哲哉) 三越歴史年表 写真資料編
青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授。九州大学法学部卒業、慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了(MBA取得)、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。2009年4月より現職。主な著書に『新「百貨店」バラ色産業論』(1994年、ビジネス社)、『コア・テキスト流通論』(2010年、新世社)、『全国百貨店の店舗戦略2011』(共著:2011年、同友館)、『地域活性化マーケティング』(2014年、同友館)、『米国ポートランドの地域活性化戦略』(共著:2017年、同友館)、『企業経営と地域活性化』(編著:2021年、千倉書房)、『青山企業に学ぶコミュニティ型マーケティング』(編著:2022年、中央経済社)、『新しい流通論』(共著:2023年、有斐閣)など。
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