昨今、円安による輸入原材料や燃料価格の高騰で、かつてない規模での値上げや、その結果としての賃上げ圧力も高まっている。しかし、多くの中小企業では、取引相手との力関係などもあって、取引価格に転嫁することができず、利益なき繁忙状態に苦しんでいる。 これからは適正な価格設定や値上げを、社会や顧客に心から認めてもらえる経営をしなければ、生き残れない。本書は価格競争をベースとした経営からの決別の必要性と方向性を解説するとともに、全国各地でみられる適切な価格設定で繁盛している企業の事例とエピソードを掲載した。
第1章 価格競争の限界と終焉 第2章 非価格経営の実践のために「価格」を知る 第3章 事例にみる「高くても買われる商品・サービス」 1. 万人受けを狙わない 2. 顧客ではなく、ファンをつくる 3. ファンからリピーターにする 4. 人がやらない・やれない・やりたくないことをやる 5. 世の中にある困りごとを解決する 6. 自ら考え、自らつくり、自ら売る 7. 少品種大量型から多品種小量型の転換 8. 価格決定権を持ちたければ、それを認めてくれるいい会社・顧客と取引すること
株式会社アタックス 強くて愛される会社研究所所長。人を大切にする経営学会 常任理事・事務局次長。1977年生まれ。東京経済大学経営学研究科修了。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程満期退学。経営学修士(MBA)。専門は「中小企業経営論」「地域経済論」。全国各地の「強くて愛される会社」を徹底調査し、そのエッセンスを研究し、世の中に普及させ、1社でも多くの「強くても愛される会社」を増やすための企業視察の企画運営に取り組む。著書に『社員にもお客様にも価値ある会社』『小さな巨人企業を創りあげた社長の「気づき」と「決断」』(かんき出版)、『ポストコロナを生き抜く術![実践]強い会社の「人を大切にする経営」』(PHP研究所)など、執筆多数。
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