財政学の主要なテーマである「租税」、「公債」、「社会保障」に加え、「環境問題」「財政政策」を盛り込み、国の財政システムが抱える諸問題を浮き彫りにする。国における財政の仕組みや人々と経済行動に及ぼす影響を経済学の基礎理論を用いて、「財政学」の理論的な視点から分析している。「財政学」を学ぼうとする学部学生の方はもちろんのこと、初学者や社会人を対象にしたテキスト。2016年10月発行の『新版 財政学』の改訂版。
第1章 日本の財政 1-1 公共部門としての政府の役割 1-2 財政の現状 1-3 高齢化の進展と社会保障 1-4 国の財政と財政健全化 第2章 所得税 2-1 租税の基礎理論 2-2 所得税の仕組み 2-3 所得税の労働供給への影響 2-4 所得再分配効果 2-5 不平等度の測定 第3章 法人税 3-1 法人税の課税根拠 3-2 法人税の経済効果 3-3 法人税と二重課税の調整問題 3-4 法人税の転嫁と帰着 第4章 消費税 4-1 消費税の仕組み 4-2 消費税の租税帰着問題 4-3 価格転嫁と価格弾力性 4-4 最適課税の理論 第5章 公債 5-1 公債とは何か 5-2 公債負担論 5-3 等価定理 5-4 中立性命題 第6章 社会保障 6-1 社会保障とは何か 6-2 社会保障制度の歴史 6-3 拠出制年金制度 6-4 公的年金の経済効果 6-5 医療 第7章 外部性と環境政策 7-1 環境政策 7-2 外部性の理論 7-3 自発的交渉による外部性の内部化 7-4 公的介入による外部性の内部化 7-5 政府による直接規制 7-6 排出権市場の創設 第8章 財政政策の諸政策 8-1 GISと経済政策への活用 8-2 課税政策と租税優遇措置 8-3 課税政策と脱税問題 8-4 租税改革論 8-5 社会保障制度と公的扶助の方法 8-6 外部性存在下での財政政策〜数式展開〜 8-7 環境税と二重配当仮説 補章 経済数学の基礎 A-1 ミクロ経済学の基礎 A-2 経済数学の基礎 A-3 微分について A-4 偏微分と全微分 A-5 最適性の条件について A-6 連立方程式と行列 A-7 3元1次連立方程式の解法
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