診断士として仕事をするつもりは、さらさらなく、資格受験&バイトに明け暮れていた登録1年後、中小機構から突然の電話が。
「実は、マネージャーの補助をしてくれる人間が欲しかったんだ。調査補助員ということで、面談を考えてみては?」
詳細をお伺いすると、週2回程度の出勤で、バイトをしながら受験生活を続けていた私にはぴったりの条件です。
「やらせてください!」
2つ返事で、面接を受けさせていただきました。
今でこそメジャーな、アシスタントマネージャーという職務。けれど当時は、マネージャーの補佐的な役職はありませんでした。潜在的な需要、必要性はもちろんですが、調査補助員という役職を活用してくださった中小機構には、本当に感謝! です。
平成16年8月に前の会社を辞めているので、派遣やバイトで日銭を稼いでいたものの、正式に、多少なりとも自分の裁量や意見が求められる仕事は、約2年ぶりとなります。
初めは、おっかなびっくり。収支計画の数字が1つ合わないだけで、ビクビクしていましたが、やってみると楽しいんです。コンサルタント会社で業務を行ったこともありましたが、企業全体を俯瞰してみる、そして経営者の方へガッツリ踏み込んで、ときには激論を闘わせながら(笑)、仕事ができる。「私がやりたかったのはこれだ!」と感じました。
基本的に、直感勝負の私。そう決めたら話は早いのが、取り柄でもあります。働き始めて半年後の9月からはフルタイム勤務を始め、実家から今の自宅兼事務所にお引っ越し。そして、翌年1月1日付で開業届を出し、「秋田診断士事務所」として、自分の看板を背負って仕事をしていくことを決めました。
「悩む時間が少ない!」とお怒りの皆様、ごもっとも(笑)。もちろん、運と勢いだけの創業には、すぐにひずみが現れました。
まず、当たり前のことですが、お客様からお金をいただくのです。
「顧問は何件?」
独立を考えている方や業務をご存じない方に、こう聞かれることがよくあります。「ゼロ件です(残念ながら、今もですが……)」と答えると、気まずい沈黙、もしくは「それは厳しいね」という反応が……(笑)。
ただ、この質問自体がプロダクトアウト的な発想、つまり、顧客が何を求めていて、なぜ自分がお金をいただけているのかに基軸を置いていない場合が多いんです。診断士と2時間、ただお話をするだけで金銭を出す企業なんてありません。自分が何を提供し、どこで対価を得ることができるのかを検討しなければならないのです(いや、だからって、顧問ゼロ件を誇っているわけではないですよ^^;)。
というわけで、次回からは、開業後の苦労話と、今までの気づきや改善点をお伝えしたいと思います♪
※2006年より、(独)中小企業基盤整備機構 北海道支部 新連携担当としても活動(現職:アシスタントマネージャー)
得意分野 ・新規市場進出・戦略的な情報発信・公的施策への対応等
得意業種 ・製造業・営業、啓蒙活動と必要とするサービス等